4日目

この日は、1回生にとって初めてのダート体験である。
「ダートはむずいし、しんどいぞ〜」と1回生を脅しながら、準備を始める。
しかし、かくいう2回生自身もほぼ1年ぶりのダートだったので、平静を装いながらも内心ビクビクしていた。

ダートの始まりとなる「地蔵峠」へ向かうために、上りの県道を行く。途中の休憩で、田舎の象徴を見つけ、悪ふざけ?なんかをしながら昼には地蔵峠の頂上に着く。



頂上にて昼飯を済ませた後、あるはずのダートの入り口を探す。ちょっと下ってみたところにそれらしい登山道を見つけたので、入っていってみる。
しかし、それは目指すダートではなかった・・・。
入っていったのはまさに「けもの道」。
シングルトラックなんか目ではないほどのあれ具合だった。
1回生にとっては生まれて初めてのダートなので、先輩の導く道を行くしかない。きっと「こんな道ばかり行く夏合宿はやばい、ほんまに死ぬんじゃないか」なんてことを考えていたのではなかろうか? 2回生にとっても、今年初めてのダート。去年のダートってこんなにしんどかったっけ?なんてことを考えながら前に進む。

「よしだ〜、この道ってあってるのかな?」

「去年の月夜沢林道ってこんなもんじゃなかったっけ?」

「そうやんなぁ・・・」

2人とも感覚が麻痺していた(笑)







10分ほど行ったところで行き止まりになり、途中で野生動物(カモシカ?)にも出会い、 ようやく全員がこの道は間違いだということに気付く(笑)
北川の「マジで熊出るんじゃないっすか?」という言葉を聞いた後、熊鈴を付けてはいたものの怖くなったので早々にスタート位置へ戻る事に・・・。

「まあ今日はダートあきらめようか」 なんて言いつつまた県道を下り始めた、その時、僕らは本物のダート(保基谷岳)の入り口を見つけたのだった(笑)

 1回生にダート上らせてみると、北川がかなり上手ということに気付く。
この日は僕がCLだったので、ちょっとした意地悪心から「北川を引き離してみよう」とかなりスピードを上げてみたのだが、彼はぴったりと僕の後ろについてきていた。
なかなかやるな(笑)杉本も割と無難についてきていたのだが、その一方で、下西がかなりへばっていた・・・。

「VIGOREはサスペンションがないから、めっちゃしんどいんすよ〜」という彼の言葉通り、明らかにハンドルが取られてしまっていた。しかし、そこはそんなチャリを買った彼の自己責任である(笑) くたくたになっている1回生の姿は非常に新鮮でかわいらしかった。





ダートを抜けた後は、風呂と今夜の寝床を目指し、道の駅「オアシスおぶせ」へ。道の駅に着いたころにはあたりはかなり真っ暗になっていた。

着いてから気付いたのだが、ここは去年のなだれこみ内藤班で泊まった道の駅だった。「懐かしいなぁ、去年はここでカレーを作って食べたんだよなぁ」なんてことを考えつつ中に入っていく。

すると、そこで僕たちは他のチャリを発見した。そのチャリには「Land Gear」の文字。明らかにあの伊賀忍者・北前氏のものだった(笑) その後、北前さんに再会し、夕食のすき焼きを食した後、就寝。

明日は北前さんも一緒に、ダート&国道最高所・渋峠を目指すことになった。

5日目

 当初、この日はダートへゆく予定はなく、そのまま渋峠を目指す予定だったのだが、北前さんの強いすすめで、地図上にないダートへ行くこととなった。北前さんは去年もこのダートに行ったらしい。

 ずーっと農道の続く道を行き、ダートの入り口を目指していくが、 この日は明らかに杉本が遅く、遅れている。 「たぶん疲れがたまっとると思っとるっす。足が筋肉痛しとるっす」

いつもの調子で彼は言う。 確かに、ここ数日の暑さは異常だった。
というより、今年の夏自体がかなり暑かったのである。そのため1回生に、とにかく水分補給を怠らないように指示する。そして、疲れ方のはんぱない杉本には 秘薬・タイガーバームと梅肉エキスを与え、何とか乗り切らせる。
昼過ぎにはダートの入り口に着いた。北前さんにこのダートの特徴を聞くと 「結構上るかな、でも下りもあるから大丈夫!」とのこと。
結構傾斜がきつそうだ・・・
ガンガンとみなで上っていく。途中で広く開けた場所に出ると非常に見晴らしが良かった。



しかし、まだ上を見るとかなりある・・・途中で、下西のフロントバッグが壊れた。ガムテープでぐるぐる巻きにして補強した。



しかし、まだ上を見るとかなりある・・・やっとのことで頂上に着く。「よし!下りだ!」と下り始めると200mぐらい下って、ものの2分ぐらいで下りが終わった。修業的ダートだった(笑)

ダートを降りた後、時間的に非常に中途半端だった・・・。
渋峠に上ってしまうべきか、一歩引いてここにとどまり明日上るべきか・・・
2回生が相談した結果、「とにかく夜になったとしても今日中に渋峠を上って、下ってしまおう」ということになった。とにかく早く上らなくてはならないので、1回生の団装をすべて2回生が引き受けた上で、先に上っておけ!と指示をだす。 
2回生は団装パッキングのため、20分後ぐらいに出発した。



僕はこの日伴走だった。上り始めて2時間後ぐらい、あたりは暗くなり始めていた。
先に行ったはずのメンバーが広場らしいところに全員で集まっているのを見つける。
どうやら北前さんの判断で、途中ビバークということに決まったらしい。その後数十分で、あたりが真っ暗になったのを見て、それが正解だったと実感する。自分たち2回生の判断ミスを反省するとともに、 北前さんの好判断に感謝。

若気の至りと年の功だった(笑)

この上りの途中に温泉があったので、みんなで入浴。このときに湯上りの杉本ムーディ勝山にそっくりだった。
写真があるのだが、HP上に載せると杉本にマジで怒られそうなので、見たい方は直接僕のほうへ(笑)しかも裸やしね(笑)

この温泉にコンビニが併設していたので、非常食を各自補給した。ちなみに僕は所持金が残り50円しかなかったために何も買うことが出来ず、非常食はカルピスの原液のみであった(笑)

この日は、この温泉の駐車場でビバークとなった。
高地のため、非常に寒かった。



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